書籍詳細(アメリカ実験音楽は民族音楽だった)

柿沼敏江 著/272ページ/四六判/2200円+税

「魂(ソウル)の領域へ!」

ヨーロッパに背を向けた実験主義の作曲家たちは、当然ながら

ヨーロッパ音楽の主知主義的なあり方とは違う方向を目指すよ

うになっていった。それぞれの作曲家たちが、異なるやり方で

はあれ、概念的な世界からより感性的な世界へと移り住もうと

していた。

つまり精神によっては思考できないような「魂(ソウル)」の

領域へと住処を移そうとしていたのである。

■ 主な内容 ■

1.崇高への眼差し:カール・ラグルス

 頑固な老作曲家/恐ろしいまでの不協和/さまざまな崇高/

 巨大なものとスピリチュアルなもの/音楽そのものによって

 

2.思想としての民謡:パーシー・グレインジャー

 ヴィルトゥオーソ・ピアニスト/フォノグラフを携えて/オリジナルと編曲のあいだ/

 民謡の複雑性/グレインジャーVSバルトーク/純粋な旋律を求めて

  

3.旧い讃美歌の世界を探る:ヘンリー・カウエル

 尺八を吹く作曲家/讃美歌とフューギング・チューン/民謡風讃美歌/古い様式の現代版を

 つくる書かれた音楽と歌われた音楽/新しいプリミティヴィズムに向かって 

   

4.解体するユーモア:シルベストレ・レブエルタス

 別のものとして存在するメキシコ/譜面のない音楽/ロルカへのオマージュ/

 〈センセマヤ〉と文化の混合/笑いの感性

5.幼子たちのいる風景:ルース・クロフォード・シーガー

 母の採譜した歌/作曲家への道/民謡の世界/「音楽」としての民謡/「作曲」から離れて/

 小さな人間たちを媒介に 

6.放浪する魂:ハリー・パーチ

 新聞売りの声/ビター・ミュージック/ホ-ボーの大陸横断の旅/グライディング・トーン/

 ヴァナキュラ-な響き/音律の地平

7.異界への憧景:ポール・ボウルズ

 ふたつの部屋/回帰しない主題/催眠的な音体験/異界への旅/砂漠の風

8.響きあう星座:ジョン・ケージ

 〈ヴァリエーションズ〉/コンステレーション/ミュージサーカス/最新の水族館/

 生態学的音楽/出来事を聴く/すべては変化する

9.混血言語から浮かび上がるもの:ルー・ハリソン

 バイ・ミュージカリティ/リージョナリズム/太平洋を見晴るかす/ガムラン・ワールド/

 混合言語/エスぺラント音楽/中心なきネットワーク 

 

10.魂の冒険者たち

     

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