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『どこかで叫びが ニュー・ブラック・ホラー作品集』刊行記念トーク ハーン小路恭子×柴田元幸

ジョーダン・ピール=編『どこかで叫びが ニュー・ブラック・ホラー作品集』(フィルムアート社)の刊行を記念して、監訳者のハーン小路恭子さんと訳者の柴田元幸さんによるトークイベントを、10月29日にtwililightで開催します!

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『ゲット・アウト』『アス』『NOPE/ノープ』で世界に衝撃を与えた映画監督・脚本家ジョーダン・ピールが編集を手がける、全編書き下ろしによるブラック・ホラー短篇集『どこかで叫びが』。

本アンソロジーに収録された19の作品では、奴隷制度の記憶、公民権運動のトラウマ、移民としての分断されたアイデンティティ、そして現代社会の見えざる暴力など、超自然の恐怖だけでなく、アメリカ社会に深く根を下ろした不正義や歴史的暴力といった“現実”の〈悪夢〉が描かれます。

今回のイベントではハーンさんと柴田さんに、それぞれが訳した作品と作家のお話を中心に、ニュー・ブラック・ホラーの魅力を語り合っていただきます。

帯に書かれた「恐怖が再定義される。」とはどういうことなのでしょうか。

「叫び」を生きのびるための力に変えるブラック・ホラーの扉を、この機会にぜひ開いてみてください。

“私はホラーを、エンターテイメントを通じた浄化(カタルシス)だと考えている。それは自らの深奥にある痛みや恐怖と付き合うための方法なのだ――だが黒人にとってそれはおいそれとできることではないし、過去数十年遡っても、不可能だった。そもそも、物語が語られること自体がなかったからだ。”
──ジョーダン・ピール「序文」より抜粋

開催日時:2025年10月29日(水)開場:19時 開演:19時30分 終演:21時
会場:twililight(東京都世田谷区太子堂 4-28-10 鈴木ビル3F/三軒茶屋駅より徒歩5分)
料金:
来店参加:2000円 来店+『どこかで叫びが』¥5280=7280円(当日お渡し)
配信参加:1000円 配信+『どこかで叫びが』¥5280=6280円(イベント後の発送)
*すべて見逃し配信(1ヶ月)付き(見逃し配信の視聴リンクは、イベント終了後、3日以内にPeatixのメッセージから送信いたします)

《出演者プロフィール》
ハーン小路恭子(はーんしょうじ・きょうこ)
専修大学教授。著書に『アメリカン・クライシス──危機の時代の物語のかたち』、ホラー関連の論考に「「黒の恐怖」を奪回せよ──黒人ホラー映画史における創造的プロセスをめぐって」(杉野健太郎編『映画史の論点──映画の〈内〉と〈外〉をめぐって』所収)がある。訳書にローレン・バーラント『残酷な楽観性』(岸まどかとの共訳)など。

柴田元幸(しばた・もとゆき)
1954年生まれ。米文学者、東京大学名誉教授、翻訳家。アメリカ現代文学中心に訳書多数。著書に『アメリカン・ナルシス』、訳書にジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』、マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』、エリック・マコーマック『雲』など。文芸誌『MONKEY』日本語版責任編集、英語版編集。