イタリア人の拳銃ごっこ

マカロニ・ウェスタン物語

二階堂卓也=著
発売日
2008年10月
本体価格
2,200円+税
判型
A5判・並製
頁数
288頁
ISBN
978-4-8459-0822-6
Cコード
C0074
備考
品切

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撃てば監獄 撃たれりゃ地獄
ガンマン渡世に明日はない!

60年代に一大ブームを巻き起こしたイタリア製西部劇=マカロニ・ウェスタンの全貌を、日本マカロニ界の第一人者が紐解く。これがマカロニ本の決定版!

目次

第1章 ひと握りのドルの大いなる栄光
セルジオ・レオーネの凱歌/史上最高の興行記録/疑似アメリカ映画を作る方法
巻き起こった盗作騒ぎ/“イスピラート”か著作権侵害か/災い転じて福となす
再生したイタリア映画/剣から拳銃へ
第2章 マカロニ・ウェスタンの曙光
創成期のフィルモグラフィア/笑いとハッピー・エンドの物語
セルジオ・コルブッチ登場/イタリア西部劇第一号?
第3章 ヨーロッパ・ウェスタンの勃興
荒野と太陽とソンブレロ/メセタに上がる硝煙/西部劇作りの機運
フランスとドイツの西部劇/揺らぐ専売特許/和製ウェスタンの存在
第4章 黄金の二年
1 一九六四年の動静
お笑いとガンファイト/マカロニ・ウェスタンの芽吹き
ワイアット・アープ外伝と兄弟監督/スパニッシュ西部劇の実態
2 西部劇、イタリアを席巻―一九六五年
チネアスタを凌駕した西部劇/逆転を呼ぶ小道具とは?/さすらいのジャンゴ、颯爽登場
大金字塔『夕陽のガンマン』/“天使の顔”ジュリアーノ・ジェンマ
第5章 輝ける日々と晩鐘と
1 獅子王、ハリウッドを走らす
レオーネ空前の大西部劇/キャラクター構成の失敗/アメリカ西部劇の反発
2―六○年代後期の状況
新コンビ結成/ブームの反動/コルブッチの雪山惨歌/スペイン・ディレクターその後
ピカレスク・ロマンの光と影/スペイン西部劇の脆弱さ
第6章 残酷の諸様相
鮮血のトレード・マーク/虐待と冒涜への警告/『情無用のジャンゴ』の真実
イタリア西部劇における頭皮剥ぎ/人間の奥底に潜むもの/消えない刻印
第7章 誰でも泥棒になれる
1 無目的性と拙速主義と
金銭と黄金への執着/諸刃の剣/粗製濫造の要因/ずさんな脚本/海千山千の製作者たち
花盛りパロディ趣向/L’occasione fa l’uomo ladro
2 罷り通る偽ブランド
帰ってきたシェーン/持ちつ持たれつ/リンゴのバーゲン・セール/偽ジャンゴ大会
続『続荒野の用心棒』/外国での偽レッテル
第8章 マカロニ・ウェスタンの変容―七〇年代
1 コメディとメキシコ騒乱劇
復讐譚からコメディへ/コルブッチとネロも喜劇へ走る/舞台は廻る
革命騒ぎの中で/どさくさまぎれの一攫千金/西部劇と訣別するレオーネ
獅子王の誤算/代わりはいくらでもいる/寵児トーマス・ミリアン
2 新キャラクター列伝
サバタ登場/新ヒーロー、サルタナ/アレルヤ、トレセッテ、サンタナなど
ガンマン・オールスター/物真似名人フィダーニ
3 日本とイタリアの七○年代の総括
凋落を示した[カリフォルニア]/『燃えよドラゴン』甦る
エスカレートする残酷度/混迷の果てに待つものは
第9章 銃弾と流血に賭けた男たち
1 監督編
デビュー作は西部劇/リッツァーニとパゾリーニ
チネアスタたちの西部劇/ホラーの世界から
2 俳優編
怪人トニー・アンソニー/マカロニ西部劇へのオマージュ/死せる二匹の流れ星
ガンマン多国籍軍/マストロヤンニの嘆き/怪力英雄、西部劇に挑戦
ガンマンに化けた怪力闘士/演技から演出へ
第10章 西部劇の黄昏と終焉
インディアンの台頭/ジャンゴ再び来たり去る/六〇年代の批評と論評
ハリウッド西部劇の消滅/拳銃が支配するアメリカ/さらばマカロニ・ウェスタン
終章 沈む夕陽のその果てに
そして閉幕へ/新世代の西部劇
あとがき
主要参考文献
映画題名索引

プロフィール

[著]
二階堂卓也(にかいどう・たくや)
一九四七年生まれ。上智大学新聞学科卒。映画は大衆娯楽という基本姿勢から欧米のB級映画、ポルノ・ムービー、ホラー、香港活劇等の批評を主に「キネマ旬報」に発表。著書にイタリアの娯楽映画の集大成『マカロニアクション大全―剣と拳銃の鎮魂曲』、イタリア商業映画の監督たちをまとめた『マカロニ・マエストロ列伝』(いずれも洋泉社)がある。