ウィメンズ・ムービー・ブレックファスト 

女性たちと映画をめぐるガイドブック

降矢聡+吉田夏生゠編
グッチーズ・フリースクール゠監修
発売日
2024年4月26日
本体価格
2,300円+税
判型
B5変形・並製
頁数
224頁
ISBN
978-4-8459-2320-5
Cコード
C0074
「グッチーズ・フリースクール」関連書2冊セット

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この一冊で、映画との毎日がちょっぴり変わる。
映画とともに生きる女性たちと、女性たちとともに生きる映画と。

『USムービー・ホットサンド 2010年代アメリカ映画ガイド』を刊行したグッチーズ・フリースクールによる、「女性たちの映画史」をめぐる第2弾書籍企画!

映画史における「女性」、スクリーン上に存在する女性たち、あるいはそのイメージを紡ぎ上げる作り手、映画表現における女性存在をめぐる思考、あるいはその先で映画を広げようとする方々まで、「女性たちの映画史」に向き合うための方法を、この本と共にみつけよう。グッチーズ・フリースクールの降矢聡氏とさまざまな形で映画に携わる吉田夏生氏による、女性たちの映画史へのアプローチを考える、あたらしくたのしいガイドブック、お届けします。

上映イベントのお知らせ

下高井戸シネマにて本書の出版記念上映イベントを開催いたします。


目次

INTRODUCTION 「女性たちの映画」とはなにか

CHAPTER1 スクリーンの中の女性たち

1 彼女たちの恋愛
メロドラマを成立させた、伝統的価値観における女性像とその変遷│佐藤久理子
・女性と恋愛とステレオタイプ
・ロマンティック・コメディはどこへゆく?
・恋のお悩み相談室

2 彼女たちの青春
『冬の旅』、その後……│鈴木史
・彼女が旅に出る理由
・ユースプロイテーション~女性の撮り方研究ノート
・シスターフッド/マイ・ベスト・フレンズ

3 彼女たちの闘争
「レイプ-リベンジ」映画の系譜を遡る―女性と暴力をめぐる逆説―│鷲谷花
・彼女はアクションスター
・声を上げた女性たち

4 彼女たちの労働・家庭
極私的〈女性の労働 映画篇〉考│川口敦子
・働く女性のお仕事図鑑
・家事も立派な労働である
・映画から考える、「私の身体、私の選択」

5 彼女たちの恐怖
ホラー・クイーンの醒めない悪夢│小澤英実
・恐怖は誰のものか?
・逆襲するファイナル・ガール

CHAPTER2 彼女たちの映画史

1 初期映画の作家たち
・映画の女性パイオニアたち│常石史子

2 女性監督の(再)登場
・70年代アメリカの女性監督たち
・80年代アメリカの女性監督たち(1)
・80年代アメリカの女性監督たち(2)│渡部幻

3 作家主義以降
・戦後フランスの女性監督たち(1950-2000年)│新田孝行
・イギリスの女性監督たち│高崎郁子
・ドイツの女性監督 戦後ドイツの別の側面│渋谷哲也
・イタリアの女性監督たち│古賀太
・旧ソ連・南米・南欧の女性監督たち│赤坂太輔

4 ヒット作から見る女性監督
・1980年代以降における女性監督による大ヒット作品│月永理絵

5 現代の女性映画監督たち
・鼎談 「憧れ」から「共感」へ、「私」から「私たち」へ│降矢聡、吉田夏生、田中竜輔

CHAPTER3 映画を広げる女性たち

未来をキュレーションする
――川喜多かしこと高野悦子 映画上映におけるふたりの女性パイオニア│高崎郁子
インタビュー
映画評論家 松本侑壬子
「私たちの自己主張」のために――『女性監督映画の全貌』をめぐって
アンケート
映画を広げるという仕事をめぐって
ブックガイド
彼女たちの研究・批評・理論

CHAPTER4 ドラマシリーズの女性たち

座談会  2013年以降のドラマシリーズにおける女性たちをめぐって
│稲垣晴夏、黒岩幹子、関澤朗、山本恭輔、降矢聡、吉田夏生、田中竜輔

執筆者&イラストレーター 略歴

プロフィール

[編]
降矢聡(ふるや・さとし)
リンジー・ローハンと同じ年生まれ。『ムービーマヨネーズ』企画・編集。「DVD&動画配信でーた」にて、コラムを連載中。編著に『USムービー・ホットサンド 2010年代アメリカ映画ガイド』(フィルムアート社)、共著に『映画を撮った35の言葉たち』、『映画監督、北野武。』(ともにフィルムアート社)、『映画空間400選』(INAX出版)。近年、輝きを増すナターシャ・リオンの活躍が嬉しい。グッチーズ・フリースクール教頭。

[編]
吉田夏生(よしだ・なつみ)
1988年生まれ。映画配給会社、国立映画アーカイブ等の勤務を経て、2024年現在はトロントの大学院で映画の保存を専門とする修士課程に在籍中。日本での学生時代には、大衆文化における女性表象等について学んだ。『USムービー・ホットサンド』の俳優座談会に参加したり、『ムービーマヨネーズ3』の編集・執筆を担当したりもしている。ずっとヤスミン・アフマドが大好き。

お詫びと訂正

本書86頁タイトル部、並びに87~101頁の奇数頁の右上の記載にて、本来「WOMEN’S」と記載される箇所にて「WOMES’S」と誤った表記がなされております。こちらは本書の最終作業・校正の段階にて、意図せず生じた誤字であることを確認いたしました。関係者の皆さま、読者の皆さまにご迷惑をおかけいたしましたことを、この場を借りて深くお詫び申し上げます。(2024年4月25日)